田植えと中間考査

 5月の中旬、学校の周りでは田植えの季節が本格的に始まる。澄んだ空気に混じる、湿り気を含んだ土の香り。水を張った田んぼは、まるで巨大な鏡のように空と山並みを映し出し、周囲の景色を一層美しく彩る。青空の下、太陽が穏やかに照りつける中、田んぼ一面に広がる水面がキラキラと輝く。

 その一方で、高校では中間考査の季節でもある。大曲高校では5月20日から中間考査が始まる。生徒たちは教室の中で、えんぴつを走らせながら真剣な表情で問題用紙に向かう。窓の外に広がる新緑の風景に一瞬心を奪われながらも、再び目の前の問題に集中する。教室には静寂が漂い、時折聞こえるのは答案用紙に書き込む音と、遠くから微かに聞こえる田んぼのカエルの鳴き声だけ。

夕方になると、田んぼの水面が夕焼けに染まり、景色がオレンジ色に包まれる。考査が終われば次は全県総体。いよいよ勝負の時だ。

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